学園祭が始まるよ!!
皆!集合!!
学園祭、2週間前 午前の部
学園祭、2週間前 午後の部
学園祭、2週間前 午後の部 乱闘寸前編
学園祭、当日 シンデレラの緊張編
学園祭、当日 打ち上げ編
title by...Anjelica
学園祭、2週間前 午前の部
「そーいえばもうすぐ学園祭じゃなかったっけ」
「あぁ、言われてみればそうだね」
「うわ、めんどくせぇ…」
「こら人識、やる気が削がれることを言わないの。
私もめんどくさいけどクラスメイトたちが盛り上がるから一緒に盛り上がっとかないと悪いかなって我慢してるんだから!」
「ちゃん、本音が出てるよ」
「え、嘘。めんどくさくないよ、全然、うん、すごい楽しみ!!」
「いや、今更フォローしても無駄だろ」
「う゛……いや、楽しみだよ、ホントに! ねっ、いーくん!」
「え、ここで僕に振るの」
「た の し み だ よ ね っ ?」
「……うん、そうだね」
「ほら、いーくんもこう言ってることだし。人識も楽しみだよね?」
「……あぁ、そうだな」
「だよねー。あぁ、凄い楽しみだなぁ。楽しみだけど、クラスの出し物は準備が簡単なのが良いなぁ、何もしたくないし」
「「(だから本音がでてるんだって)」」
学園祭がやってくる
(すっごい楽しみなんだから! ほんとだよ!!)
「今日のロングは会議かな」
「多分そうだろうね」
「あー…アイツが仕切るのか…」
↑ →
学園祭、2週間前 午後の部
「っつーわけで、クラスの出し物を決めよーと思いまーっす!
ぎゃはははははっ、みんなバンバン意見出してくれよっ!」
「決まらなければ決まるまで続けますので」
「はいっ、学級長!」
「はい、の意見をどーぞ!」
「とりあえずめんどくさくないのが良いです!」
「じゃあクラスで劇をするってことで!」
「ええぇぇぇ!? ちょ、学級長、あぁもうこの言い方めんどくさいな、出夢!」
「(自分で言いだしたくせに…)」
「何、」
「私たった今めんどくさくないのが良いって言ったんですけど!
なのになんで劇!練習とかめんどくさいよ!」
「だって僕劇やってみたかったんだもん」
「だもん。じゃない! 絶対ヤダ、断固拒否!」
「だってこのクラス僕が学級長だし、全ての決定権は僕にあるんだよねー、ぎゃははははは」
「な、なにそれ、なにその独裁政治体制。 み、みんな、反対しなくて良いの!?」
「出夢君は言い出したら聞かないからね、あきらめなよ」
「姫ちゃんは劇、楽しそうだと思うですよ?」
「あ、私も私も!」
「なんかもうめんどくせぇし」
「僕はなんでもいいですから」
「…わたし、も……どうで…も………いいで…………すし」
「え、なんでみんなそんなやる気なしモードなの。文句言ってるの私だけじゃん!」
「じゃあ多数決で劇決定ってことで! あ、因みにシンデレラだから!」
「勝手に決めるなぁぁぁああああ!!」
会議という名の喧嘩
(いーくんも人識も裏切りやがった! 許せない!)
「んじゃー、次は配役決めよっか」
「え、もう決定事項なんですか!」
← ↑ →
学園祭、2週間前 午後の部 乱闘寸前編
「では、シンデレラ役がしたい人は手を挙げてください」
シーン
「誰もいないのですか?」
「…ねー、副長。なーんで副長が仕切ってるのさ」
「学級長のテンションの高さに皆さんが引きつつありますので」
「む…」
「推薦は?」
「…子荻ちゃんでいいんじゃないですかぁ?」
「……拗ねていないで真面目にしてください」
「私はじゅーぶん真面目ですぅ。だって子荻ちゃん可愛いし。シンデレラははまり役だと思うけどなぁ」
「なら姫ちゃんはちゃんを推薦するですよ!」
「え、なんで!?」
「萩原さんよりちゃんの方が可愛いです!萩原さんはなんか黒いふいんきがするから駄目です!」
「なんで姫ちゃんがそんな張り合ってるの!そしてふいんきじゃなくてふんいきだよ!」
「私は当日委員会の用事で劇に出ることは出来ないので、必然的にがシンデレラ役ということになりますね」
「んじゃー、それで。理澄、書いといて」
「了解なんだね、兄貴っ」
「理澄ちゃん、書いちゃダメーー!!」
主役の座は誰のもの?
(なんかもう、諦めてきた)
「王子様は勿論僕だね」
「…お前何言ってんだ。俺に決まってんだろ」
「二人とも馬鹿なことは言わないで下さい。僕ですよ」
「…もうどうでもいいです」
← ↑ →
学園祭、当日 シンデレラの緊張編編
「あー、ドキドキするなぁもう!」
「、大丈夫ですか?」
「萌太、もうダメ、緊張しすぎてもうダメ、そしていまだにめんどくさい」
「そうはいっても、もう当日ですし」
「それは分かってるけどさ……。あー、でも王子様役が萌太でよかったかも」
「? どうしてですか?」
「萌太はね、多分癒し系だと思うんだよ。見てると安心する」
「…ありがとうございます」
「いえいえ、どういたしましてー。って、前の組の発表終わる! 次私たちの番だよ!」
「色々言っててもいままで一回もサボらず練習してきたから、大丈夫ですよ。
なら必ずやり遂げられます」
「うぅ……萌太ありがとう…」
「どういたしまして。……ほら、出番ですよ」
「うー………じゃ、行ってきますぅ…」
学園祭当日
(心臓がすごいバクバク言ってるよ…)
『昔々あるところにシンデレラという一人の少女がいました』
「(ぶっ…人識の継母役笑える!)」
「(アイツ笑いをこらえてやがる…!)」
← ↑ →
学園祭、当日 打ち上げ編
「学園祭の終了を祝ってー!」
「「「かんぱーい!!!」」」
「はー、やっと終わったー!」
「…ちゃん………おつか……れ……………さま、です」
「玉藻ちゃん、ありがとー」
「すご、く……きれーでした……よ?」
「うわ、うれしいなぁ。玉藻ちゃんの魔法使い役も斬新ですごかったよ!」
「えへへー、そう……ですかぁ?」
「おい、今のは何気に褒め言葉じゃないぞ」
「気のせいだよ、何言ってるの人識」
「そうです………よぉ。ちゃんの…わるぐちは、ゆるさ……ないんですから」
「いや、……わかった、俺が悪かった」
「わかれ、ば……いいんです。 ぎはらは…さんが、呼んでるので……玉藻ちゃんは行きます…ね」
「うん。じゃーねー」
「…はぁ」
「人識は玉藻ちゃんには弱いね」
「あいつと話してるとこっちが疲れるんだよ」
「あー、ちょっと同感かも」
「……」
「なにその目」
「なんでもねぇ。 それより、あー、その」
「何?」
「その、なんだ、…シンデレラ、綺麗、だったぜ?」
「人識の継母は笑えたね」
「お前っ……空気読めよ! なぁ、今すごい良い雰囲気だったよな! それを壊すなよ!」
「え、何のこと?」
「……もういい」
楽しかったね
(え、人識どうしたんだろ)
「なんでそんながっくりしてるの、人識」
「忘れてたけど、お前鈍感だったな」
「な、失礼な!!」
← ↑